手術日の決定
診察室で手術の日時を決めた後に、血圧測定、採血、眼脂培養を行います。
手術について/日帰り硝子体手術
日帰り硝子体手術
Surgery
日帰り硝子体手術でもっとも大切なことは、
患者さん本人と家族の方への手術前と手術後の指導だと思います。
そのためにも、医師・スタッフ・患者さん本人・家族が
しっかりと連携して治療を行っていくのが、
日帰り硝子体手術を成功させる重要なカギと思っております。
硝子体手術とは、眼の奥に生じる病気に対して行われる、眼科分野でも最も難しい手術の1つです。
高度な手術手技を必要とするため、以前は大学病院など一部の病院でのみ手術が行われておりました。手術装置や手技の進歩、特に近年小切開硝子体手術(小さな傷口で行える手術)が導入されたことにより、手術の安全性や手術成績が向上、手術による侵襲は極めて少なくなりました。そのため、現在では硝子体手術を日帰りで行う施設がまだ少数ではありますが着実に増えてきております。当院では、硝子体手術について十分な経験を積んだ院長が硝子体手術を日帰りで行っています。開院当初から23ゲージ(切開0.7mm)システムを用いた無縫合での硝子体手術を行っておりましたが、平成27年6月から27ゲージ(切開0.4mm)システムを導入。より小さな傷口で手術を行えるようになりました。現在、一部の特殊な疾患を除き、ほぼ全例の硝子体手術を27ゲージシステムを使って、日帰りで行っております。
日帰り硝子体手術の一番のメリットは、日常生活あるいは社会生活へ早く復帰できることです。小切開硝子体手術が普及したことにより可能な限り日帰りでの手術を目指しておりますが、遠方で術後の来院の困難な方、増殖糖尿病網膜症・増殖硝子体網膜症などの難症例で入院の必要があると判断させていただいた方などは、硝子体手術を行っている近隣の病院を紹介させていただいております。
まずは、目の周りの皮膚と目の表面を消毒します。その後、顔全体にシーツをかけ、目の周りにバイ菌除けのシールを付けた後に、まぶたに目を開けるための機械をつけます。
硝子体手術を始める前に麻酔をします。麻酔は全身麻酔ではなく、手術する眼だけに効かせる局所麻酔(部分麻酔)を行います。
手術は手術専用の顕微鏡を使って行います。手術中は上からまぶしい光が照らされますが、まぶしいのは最初だけです。手術中痛みはありませんが、一部の疾患で眼球を圧迫する作業が必要なため、その時は多少痛みを感じます。手術中は会話もできますので心配なく手術を受けていただけます。
手術は白目(強膜)に3か所穴を開けさせていただきます(1か所あたり約0.4mm)。可能な限り硝子体を切除していきます。これ以降の操作は病気により違ってくるため、詳しくは医師にお尋ねください。ほとんどの硝子体手術で白内障手術も同時に行います。
手術終了後は眼帯を装着して帰っていただきます。
手術時間は30~60分前後ですが、病状により変わってくることは言うまでもありません。一般に進行した病気では手術時間が長くなり、難症例では2時間を超えることもあります。詳しくは医師にお尋ねください。
手術中の撮影は禁止となっております
診察室で手術の日時を決めた後に、血圧測定、採血、眼脂培養を行います。
手術内容説明、手術に必要な眼科検査、血液・眼脂培養検査結果説明、術前術後の注意事項の説明(点眼や眼帯の必要性等)、術前抗菌点眼薬を渡し、患者さんへの連絡がきちんとつくように緊急連絡先を確認します。
手術の約2時間前に来院し、回復室で手術の準備をします。手術終了後は眼帯をし、回復室で30分程度休んでから帰宅していただきます。
術後は定期的に通院していただきます(術翌日、術翌々日、術後4日、術後7日、…)。